住宅に木を使うと何がいいの?

木には良い事がたくさん!

木の建材としての機能

住宅は住む人にとって一番安らげる場所とならなくてはなりません。
木は断熱性能や、調湿性能で体により優しく、フィトンチッドの香りでのリラックス効果で心にも優しい材料です。

断熱機能でいつでも快適に

断熱性能とは、外的影響を受けにくいということです。例えばコンクリートと木材を比べた時、外が暑いとコンクリートも同じように熱くなりますが、木材は影響を受けにくいためコンクリートに比べると5倍も違います。 これは熱いときも、寒いときも影響を受けに受けにくいため気温差の少ない快適な環境を作り出すのに適しています 。

驚くべき調湿機能

調湿性能とは、大気中にある空気を感じ、乾燥しているときは水分を放出し、湿気がこもっているときは水分を吸収するという性能のことです。
内装に木材を用いることで、空間内の湿度をある程度一定に保った過ごしやすい環境づくりが可能となります。また湿度を保つことでハウスダストの原因となるダニや細菌の生存がしにくい環境にもなります。
内装に木の無垢材を用いた部屋と、木目調のビニルクロスを用いた部屋で睡眠時における室内の湿度を測定すると、季節に関わらず、無垢材の部屋の方が、ビニルクロスを張りつけた部屋より湿度が低くなります。

通常、寝ている状態では人の呼気や発汗等により時間と共に湿度が上昇しますが、無垢材が吸湿作用を発揮し、その上昇を抑制したと考えられます。
ビニルクロスを貼り付けた内装では、水分をあまり吸収しない素材が表面に露出しているため、容易に湿度が上昇してしまいます。


出典/本傳晃義ほか: 日本木材学会九州支部大会講演集, 23, Ⅱ -13-7 (2016)
内装の違いによる室内の湿度変化/ A 棟(無垢材)
内装の違いによる室内の湿度変化/B 棟(木目調のビニルクロス)

内装の違いによる室内の湿度変化/ A 棟(無垢材)のほうがB 棟(木目調のビニルクロス)よりも湿度が低く保たれている。
(図中の*はA 棟とB 棟に明白な差が認められたことを示す)
出典/本傳晃義ほか: 日本木材学会九州支部大会講演集, 23, Ⅱ -13-7 (2016)

抗菌・消臭にも役立ちます

木材に含まれるフォトンチッドなどの成分が悪臭物質の吸着、大気汚染物質の除去、抗菌の効果をもたらします。

木材チップ等によるアンモニアの濃度の低下

精油をとった後の枝葉や木材チップを乾燥させ、悪臭に暴露した試験において、アンモニアの濃度を急激に低下させました。
活性炭は悪臭をよく吸着することが知られていますが、枝葉や木材チップも、同等の消臭効果をもつことが示されています。


木材チップ等の曝露に対するアンモニア濃度の変化
出典/ Nakagawa, T., et al.: J. Wood Chem. Technol., 36, 42-55 (2016)
スギなどのタンニンによる悪臭物質の吸着

スギ(特に樹皮)に多く含まれる、縮合型タンニンがアンモニア等を吸着することが明らかになっています。

樹木の精油よる二酸化窒素等の除去効果

トドマツの精油における、二酸化窒素等の大気汚染物質の除去効果が示されています。
大気を混和すると、トドマツ葉精油は120 分後に二酸化窒素が100% 除去されました。ヒノキやスギの精油も、120 分後には約50% の除去率を示しました。これらには精油に含まれるテルペン類が関与しています。

長く使い続ける事ができる材料ということ

木は住宅を建てる材料としてどの材料よりも歴史が古く、法隆寺のように長く使い続けることができます。比較的手に入りやすく、取り扱いも大工さんであれば誰でも扱うことのできる材料ということで、低コストにも繋がっています。

木の香りで心も体もリラックス!!

樹木はそれぞれ樹種に固有な匂いを持っています。まだ新しい木の家に入ると、木の匂いがいっぱいで何となく気持ちが落ち着くものです。このような日本の木の家に多く使われているスギやヒノキなど針葉樹の匂いについて研究が進んでいます。

杉チップの臭いの作用により血圧がていかした例が報告されています。男性被験者(20 歳代、14 名)に対し、20 秒間の安静の後、90秒間スギチップの匂いを呈示し、血圧を計測しました。
その結果、吸入開始後収縮期血圧が低下し、開始後40 ~ 60秒で吸入前に比較して有意な低下を示しました。
血圧はストレスがかかると上昇することが知られています。 したがって血圧が低下したということは、スギの匂いにより体が「リラックス」したことを表していると解釈されています。

スギ内装材を設置した部屋において計算課題を実施した際に、作業後のだ液中のアミラーゼの活性が低下する傾向にあったとの研究報告があります。大学生16 名に対し、スギ内装材を設置しない部屋と設置した部屋で、30 分の計算課題を実施し、だ液中のストレス指標となる物質(アミラーゼ)の活性を計測しました。
スギ材なしではアミラーゼが上昇、スギ材ありの場合にはアミラーゼは低下する傾向にありました。 アミラーゼは強いストレスを受けるほど活性が高くなると考えられています。 アミラーゼの低下は、計算課題によるストレスをスギ材から揮発した匂いが抑制したものと解釈されています。

木の臭いを嗅ぐと免疫力がアップする?
ヒノキのにおい成分が人の免疫細胞の働きを上昇させたというデータがあります。

免疫細胞のひとつとしてナチュラルキラー(NK)細胞と呼ばれる細胞があります。 都内で働く30 ~ 60 歳代の男性を対象とした研究で、ヒノキの匂い成分である精油が、このNK 活性を上昇させた可能性があるとの報告があります。
ヒノキ材精油を揮発させた室内に3 日間宿泊滞在した前後のNK 活性の変化を調べたところ、滞在前に比較して滞在後に有意に上昇していました(左図)。  また、滞在の前後で、ストレス指標である尿中ノルアドレナリンは有意に低下していました(右図) ストレスが軽減し、そのことがNK 活性の上昇につながったのではないかと考えられます。

NK細胞とは

免疫担当細胞のひとつとしてナチュラルキラー(NK)細胞と呼ばれる細胞があります。腫瘍細胞(癌)の監視機構やウイルス感染の防御機構に関する機能を持つと考えられています。最近の研究では、森林浴をすることにより、NK活性が上昇することが明らかになっています。

木材は視覚的にも効果がある?

木材の外観は、一般に「木材色」、「木目模様」、「光沢」で特徴づけられます。木材を内装に用いた部屋では、視覚的効果で「あたたかい」「自然な」印象を与えるだけでなく、血圧、心拍などの生理応答にも影響を及ぼすことが実証されています。

木材率(全内装面に占める木材の面積比率)が自律神経系の生理応答や快適感などに影響を及ぼすことが明らかになりつつあります。広さや調度品が同じで木材率の異なる部屋(左写真)において、血圧、心拍、脳血液動態などの生理応答の測定および部屋の主観評価が行われました。その結果、木材率が45% の部屋では心拍数が有意に増加し、木材率が90% の部屋では収縮期血圧が有意に低下しました。しかし、木材率が0% の部屋では、これらの生理応答に変化は見られませんでした。

内装デザイン-1/(木材率を変えた内装)
出典/ Tsunetsugu, Y., et al.: J. Wood Sci., 53, 11-16 (2007)

木材の触りごこちは与える影響とは?

木材は顕微鏡レベルで見ると、中空のパイプ状の組織が並列に配列したハニカム構造を持っており、このことが木材特有の接触感を生み出しています。

木材の組織:ヒノキ
出典/森林総合研究所木材データベース
木材の組織:ブナ
出典/森林総合研究所木材データベース

血圧はストレスがかかると上昇することが知られています。 木材、および他材料への接触が血圧に及ぼす影響について調べたところ、木材は他材料と比べて、生理的なストレス状態を生じさせにくいとする研究結果が得られています。
アルミニウム、アクリルなどの人工物へ接触したとき材料が室温のときも血圧は上昇し、材料温度が高温あるいは低温のとき、血圧上昇はさらに大きくなりますが、木材への接触においては、室温での血圧上昇は小さく、低温時には血圧上昇をもたらしませんでした。
このような木材の性質は、人体が直接触れるような用途、たとえばフローリングや手すり、鍋などの柄に適しているといえます。

青および緑色の地色は血圧の変動範囲を、実線は血圧の平均値を示す。
出典/「最新データによる木材・木造住宅のQ&A」, 木構造振興株式会社, p.42 (2011)

内装の木質化と睡眠の関係

木材のリラックス効果により、良質な睡眠をもたらし、日中の知的生産性の向上につながることが期待されています。
内装の木質化率によって深睡眠時間が変わる傾向が確認されました。  木質化率0% の部屋と比較して45% の部屋と100% の部屋は、深睡眠時間が有意に長くなる傾向となりました。

また、木質化率の異なる部屋での睡眠後、日中の知的生産性が変わる傾向が確認されました。
木質化率0% ケースと比較して45% のケースと100% ケースではタイピングの作業成績が有意に高い傾向となりました。

実験状況:男性被験者(20 歳代、分析サンプル数10)。モデル住宅(表)で夕食、入浴後の夜間から翌朝における8 時間の睡眠状態を測定。翌日、別の部屋でオフィス業務の模擬作業(タイピング作業)を実施し作業成績を評価。
出典/西村三香子ほか: 日本建築学会関東支部研究 報告集, 86, 4057-4060 (2015)

内装の木質化と睡眠の関係

老人ホームでケガや心身の不調について調べてみると、施設に木材が多く使われている方が、インフルエンザや骨折、不眠などの発生率が低いという結果が出ました。また、病原菌などをよせつけない素材として、内装を木質化する病院もあるそうです。

出典:全国社会福祉協議会「高齢者・障害者の心身機能の向上と木材利用-福井施設内装材等効果検討委員会報告書」
調査期間:1997年12月から1998年1月
木に囲まれて生活すれば長生きできる?

マウスを使った実験では、木製の飼育箱で生活するマウスの生存率が、金属やコンクリートの飼育箱より生存率が高い結果がでています。体重の変化を見ても同じことがわかります。木の香りのもとでマウスの運動量を調べたところ、無臭の場合に比べヒノキでは1.78倍、トドマツでは2.71倍も運動量が増えたという実験結果もあります。

出典:伊藤 他 静岡大学農学部 報告,1987

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森林を守るためには、知ってもらいたいことがあります。木や森林の役割や、森で起きている問題、そしてこの先このままではどうなってしまうのか。より木や森林に対する理解を深めていただくことで、もっと木や森を身近に感じて欲しいと思っています。

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