「木の国、山の国」
森林が多い岐阜県!
岐阜県の森林
岐阜県は、日本のほぼ真ん中にあって、飛騨地方には御嶽山、乗鞍岳、奥穂高岳など標高3,000mを超える高い山があり、美濃地方には濃尾平野に木曽川、長良川、 揖斐川が流れ、美しい自然があります。
岐阜県の森林の面積は86万1千ヘクタールあり、全国で5番目に広く、琵琶湖の約13倍の広さです。また、県の面積の81%が森林であり、県の面積に占める森林の割合を示す森林率では全国で2番目に高い割合です。(平成29年 林野庁 都道府県別森林率資料より)長良川沿いにはスギ、木曽川沿いにはヒノキが多くみられます。
岐阜県は、日本アルプスはじめとする山脈で県境を囲われています。また、3 つの河川を中心に豊富な水源があります。降水量も多く、スギやヒノキは豊かな郷土の中でのびのびと育つのです。岐阜県産材として東濃地方を中心とした東濃桧や長良川流域の長良杉などが有名ですが、それ以外にも岐阜県産のヒノキ・スギが多く生息し、飛騨地方には、ブナやクルミ、ナラなどの広葉樹があります。
針葉樹と広葉樹
① まずは葉っぱの違い
漢字を見て分かるように、細くて尖った形をしている葉の木と広くて平べったい葉の木ということになります。写真で見るとその違いが良くわかります。
スギやヒノキなどが、針葉樹と呼ばれるもので、冬でも葉が落ちない木がほとんどです。それに対して広葉樹の葉は一般的に私たちが落ち葉として良く見かけるような楕円の形の葉やモミジの様な形まで色々なものがあります。
② 分かりやすいのは木の形の違い
樹形と言いますが、針葉樹はまっすぐ上に成長する性質があり、太い幹があり、全体的に先がとがった形をしています。それに対して広葉樹の樹形は、樹種によって違いはありますが、細かく枝分かれして大きく全体的にこんもりと丸い形になる場合もあります。
そのため、建築材料としては真っ直ぐな針葉樹の方が材料をとりやすいため、日本の木造建築では柱などにスギやヒノキといった針葉樹が使われてきました。広葉樹は枝分かれして育つため、真っ直ぐな幹ばかりではないのですが、大きく育てば柱などにも使うことができます。寺社などの柱には樹齢百年から数百年というケヤキが使われています。
またそのほかには広葉樹は木目を生かした家具や工芸品としてもよく使われます。
③ 材質の違い
針葉樹と広葉樹は木材にした時の性質も大きく違います。一般的に日本では針葉樹は比較的早く成長するので木材は軽くなります。それに比べて広葉樹は比較的ゆっくりと成長するので材質が詰まっていて重くなる傾向にあります。
ただし広葉樹の中でも例外はあり、昔からたんすに利用されてきたキリはものすごく成長が早いため軽い木となっています。逆に針葉樹でも屋久杉の様にゆっくりと育った木は重たくなる傾向があります。
④ 年輪の違い
針葉樹と広葉樹とでは、年輪や材料にした時の木目も違って見えます。これは細胞の違いによるものです。
水を吸い上げる木の細胞として針葉樹には「仮道管」しか存在しませんが、広葉樹には「仮道管」「道管」の両方が存在します。道管は仮道管よりも太いのです。この違いによって針葉樹と広葉樹の木材は見た目にも違ってくるのです。
針葉樹の年輪は仮道管でできていて、春にはよく成長して大きく太い細胞が作られ、冬には成長が遅く小さな緻密な細胞ができます。この細胞の差が年輪となって現れるため、はっきりと分かりやすい木目になるのです。(仮道管・・・樹液を運ぶ道管の代わりに木繊維がその役割を果たすもの)
一方広葉樹は季節による違いも多少ありますが、道管の配列によって様々な木目が出来上がります。くっきりと木目が見えるケヤキのような気もあれば、木目があまり見えない木もあります。
針葉樹 | 広葉樹 | |
---|---|---|
見分け方 | 葉が針のように細かく、多くは先端がとがっている。 またほとんど常緑樹である。 | 葉は広くて平たい。落葉樹と常緑樹がある。 |
年輪 | はっきりしている場合が多い | はっきりしていない場合がある |
組織 | 樹液を運ぶ道管がなく、木繊維がその役割を果たす。 これを仮道管と呼ぶ。 | 幹は道管と木繊維からできている。 |
木目 | 比較的まっすぐ通っている。 | 複雑に変化して美しいものが多い。 |
材質 | 軽くて軟らかい。 | 堅くて重い。(キリのような例外もある) |
加工性 | 一般に加工しやすい。 | 一般に加工しにくいが、反面丈夫である。 |
森を守るために
知ってほしいこと
森林を守るためには、知ってもらいたいことがあります。木や森林の役割や、森で起きている問題、そしてこの先このままではどうなってしまうのか。より木や森林に対する理解を深めていただくことで、もっと木や森を身近に感じて欲しいと思っています。
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