その他

最近はやりの『木育』とは?

皆さん「木育」という言葉を聞いたことはありますか?

言葉自体は10年ほど前からありますが、ここ数年で全国的に広がりつつある言葉です。
国や県だけでなく、一般的な企業でも木育に力を入れ事業として行っているところもあります。

木育とは、樹や木材に触れ、木の良さや使うことの大切さだけでなく、その先の森や環境問題についても知ってもらうきっかけを作る取組です。

岐阜県には今年2020年7月にオープンしたばかりの木育施設「木遊館」があり、今回は施設を見学してきました。


逆光で見辛いですが 建物はガラス張りで 中で遊ぶ子供たちが見えます。

駐車場に設置されているものも木で作られており、なんとなんと東濃桧で作られているようです。

入ってすぐの受付には樹皮が付いたままの樹木が出迎えてくれて、思わず見入ってしまいます。
建物の中には何本かこのような状態の木が置かれています。

建物も中も見ていきましょう。

こちらの遊具は楽器です。
樹種によって音階が違うのでそれを利用して木のボールを落とすと「アルプス一万尺」が流れるという可愛らしい遊具です。

中心がないこの木はスギの樹齢400年物で木のトンネルとしてや上にのって遊ぶ遊具になっています。

床はヒノキで柔らかい感覚が歩いていて心地のいい空間でした。
子ども達も安心して裸足で走り回れるような場所です。

またちょっとしたところにも木で作られた時計やモニュメントがたくさんあります。

木育広場はなにも子供たちだけが楽しめる場所ではありません。
大人も楽しめる、そして、ちょっとした学びの場でもあるのです。

展示スペースは「裏木曽」の特集が組まれていました。

裏木曽から出る桧は「東濃桧」と呼ばれ、ヒノキの中でも品質のいい桧がとれます。
その桧は伊勢神宮や法隆寺等をはじめ数々の歴史的建築物に使われています。

こちらは伝統的な「三ツ緒切り」で倒した後の切り口。
その名の通り3方向から斧を入れ3カ所だけつるを残しながら木を倒す方法です。

他にも岐阜県で見られる樹木の樹種名、葉がその木材に彫ってある一覧。
木で作られた小物のガチャガチャなどがありました。

さて、木育は施設で遊ぶ学ぶだけでなく、岐阜県の中でも様々な取り組みがなされています。

参照:美濃加茂市HP

例えば美濃加茂市の山之上小学校では地元にある豊富なアベマキを使い、学校で使う天板をつくるという取り組みがなされています。
高学年になると、伐採現場や製材所などを見学し、ある程度加工済みのアベマキの天板を最終的に完成させるのは子供たちが行います。
完成した天板は6年生の子が新1年生に送り、新1年生の子たちは6年間その天板を使い続けます。

参照:美濃市HP

もっと小さい子たちを対象とした木育も行われています。
美濃市ではウッドスタート事業といい、美濃市で生まれた1歳のお子様に木のおもちゃがプレゼントされます。

他にも岐阜県内には木育ひろばと認定されている場所が70カ所以上あり、木のもちゃに触れることができます。
また、実際に森の中に入って遊び学森林環境教育のような活動ができる場所が28カ所ほどあります。
(参考:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/14578.html

是非この機会に木に、樹に触れて木育してみてはいかがでしょうか。