日本三大桜「根尾谷薄墨桜」
「好きな花は?」と聞かれたら間違いなく名前が上がるほど日本人に深く根付いている花、「桜」。
この春の開花の時期になると土日は花見でにぎわい、夜はライトアップされた夜桜を見に行ったりと人々の注目を集め、様々な楽しみに方がなされています。
また学校の校庭に植わっていたり、公園や堤防など身近に感じられるところに植えられており、普段目にするようなところで桜を楽しむことが出来ます。
その開花を伝える「桜前線」という言葉もあるほどなので、私たちがいかに桜の開花が気になっているかが分かります。
日本では花や葉の塩漬けが食用などに利用されていたり、木材としては高級家具材やフローリング材として、樹皮は樺細工で茶器などの化粧として使われるなど、広く親しまれています。
上記の様に、花も材も樹皮ですら使われるほど各方面で人気を誇っているのです。
余談ですが、桜の開花の基準となる岐阜の”標本木”は岐阜駅南側の清水川提にあるようです。
さて、今日はそんな桜と岐阜が誇る日本三大桜のひとつ「薄墨桜」について紹介していきたいと思います。
日本にサクラは800種?!
まずは、桜について。
桜は日本人が好きな花ランキングで1位を取るなど、圧倒的な人気をもっています。
また、日本に国花というものが制定されていませんが、警察や自衛隊のエンブレムになっていたり、その人気ぶりからも、国を代表する花ともいえそうです。
そんなサクラ、実は日本に栽培用品種まで合わせると800種近くあるといわれています。
おそらく種名で一番有名なのが「ソメイヨシノ」だと思いますが、
このソメイヨシノは人工的に作られた品種で、「エドヒガン」と「オオシマザクラ」を掛け合わせて作られた園芸品種となります。
日本に本来自生するサクラのうち、現在の生物学上で独立した”野生種”と認められるのは次の11種もしくは10種のみです。
この800種近くという数字からも、いかに人気で新しい品種が生み出されたかがよく分かりますが、これは人気で品種改良が進んだことと、そもそもサクラ自体が自然の中でも突然変異することがある種という2点の要因があげられます。
それにしても、11種から800種近い品種ができるというのはすごいことですよね。
樹齢1500年以上の「薄墨桜」
さて、今日の本題である「淡墨桜」は岐阜県本巣市にあります。
日本三大桜の一つで、国の天然記念物に指定されており、日本三大桜に選ばれるのも納得の巨木で樹高17.3m 幹回り9.4mという圧巻の大きさを誇っています。
桜の散り際には淡い墨色になることから「薄墨桜」と呼ばれているそうです。
ちなみに、「日本三大桜」は、岐阜県の「根尾谷淡墨桜」、福島県の「三春滝桜」、山梨県の「山高神代桜」、の3カ所の桜を指しています。
種は野生種のひとつである「エドヒガン」と呼ばれる種です。
エドヒガンはサクラの中でも特に長寿に育つ傾向にあり、例に漏れず薄墨桜も樹齢1500年を超えるといわれています。
現地の石碑には種名が「ウバザクラ」とされていますが、これはエドヒガンの別名で、葉が生えてくる前に花が咲く様子を歯のない老婆に例えたところから名付けられたとされています。
薄墨桜は今が満開の時期で大変見頃です。
1500年の歴史を感じられる迫力ある淡墨桜を見にぜひ足を運んでみてください。
根尾谷薄墨桜
【 住所 】 〒501-1525 岐阜県本巣市根尾板所字上段995
【 駐車場 】 あり