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生木を削る「グリーンウッドワーク」の魅力

グリーンウッドワーク(Green Woodworking)をご存じでしょうか?


直訳すれば「生の木を使った木工」ですが、単なるDIYという訳ではありません。

グリーンウッドワークとは、伐採したばかりの乾燥していない「生木(グリーンウッド)」を、電動工具を使わずに、斧やナイフなどの手道具で割ったり削ったりして、スプーンや皿などの生活道具を作る木工技法のことを指しています。

なぜ「木は乾燥させないと使えない」のか?

木は乾燥させないと使えません。
家具や住宅に使われるほぼ全ての木材は、何ヶ月もかけてわざわざ『乾燥』という工程を経てから使われます。

その理由は、「水」と「変形」にあります。
生きている木や伐採されたばかりの木は大量の水分を含んでいます。

もし未乾燥の「生の木」のままテーブルや柱に加工してしまうと、時が経つにつれて水分が抜け、木が縮んでしまいます。
その結果、完成した家具が大きく反り返ったり、激しいひび割れを起こしたりしてしまうのです。

そのため従来より建築や木工においては、木を徹底的に乾燥させることが絶対的な「鉄則」とされてきました。

あえて、生木のままで。

しかし、グリーンウッドワークはその鉄則の逆を行きます。
水分をたっぷり含んだ「生木(なまき)」を、あえてそのまま材料にするのです。

生木を使う最大のメリットは、圧倒的な柔らかさにあります。
乾燥してしまうと木材は硬くなってしまい、加工が容易ではありません。

生木は、水分を多く含んでいるので、木に刃物が入りやすく、力に自信がない方や刃物を使うのが初めての人でも大きな力を使わずに削ることができます。

また乾燥・加工工程において電気・機械を使用しないため、地球環境にもやさしいことや、スプーンや箸などの小物であれば枝一本からでも作ることができることなどから、環境に配慮した木工技巧としても注目されています。

未乾燥な木を使うグリーンウッドワークでは、完成後に少し歪みが出ることがあります。
それも同じものはひとつと無い味として楽しめるのが特徴です。

岐阜県が日本における普及の拠点。

このグリーンウッドワークは、1970年代後半から1980年代にかけてイギリスを中心とした欧米で広まった木工技法です。
日本では、岐阜県美濃市にある岐阜県立森林文化アカデミーを中心に、早くから技法が取り入れられ、日本全国へ普及活動が行われてきました。

現在も岐阜県内では初心者や子供向けにスプーン作りなどのワークショップなどが定期的に開催されています。

心をととのえる、ひとときを

電気や機械を使わず、刃物一本で木を削る。
普段デジタルや機械に触れ合うことが多い私たちにとって、自分の五感をフルに使うものづくりは、画面から離れて自分を取り戻す最高のひとときになるはずです。

ぜひ一度グリーンウッドワークを体験してみてはいかがでしょうか。